スキーバス転落事故の真相
(三菱大型バスのブレーキは本当に正常だったのか?)

2016/05発行

目次


  1. はじめに
  2. 結論
  3. ブレーキ故障を疑う理由
  4. 事故車は三菱のエアロクイーン
  5. 2000/7: 三菱自動車のリコール隠し発
  6. 2004/3: 三菱ふそうのリコール隠し発覚
  7. 2012/12: 三菱自動車リコール遅延
  8. 2016/4: 三菱の燃費偽装問題発覚
  9. 2016/5: NHKの報道
  10. バスの検証
  11. まとめ



はじめに


2016/1/14(木)の深夜、長野県軽井沢で発生したスキーバス転落事故は、死傷者の多さからどなたもまだ記憶に新しい事と思います。


本事故は、当初からバス会社の杜撰(ずさん)な運行管理体制や、運転手の技量ばかりが取り沙汰されていましたが、それが本当に事故の主原因だったのでしょうか。

同年3/17に警察による実況検分が行われましたが、未だに事故報告書は提出されていません。


という事は、あれだけ亡くなられた運転手を一方的に誹謗中傷する報道がされながら、未だに原因が特定できていないのです。

そんな中の同年5/1、突然NHKから今まで一切報道されていない情報が飛び込んできました。

何と事故の起きたバスは、2015年3月のメーカによる点検で、車体の床下および車輪支持部品の腐食が進み、使用が危険との報告が上げられたものの、修理されず車両が転売され運行されていたとの事です。


2016/5/1のNHKの報道画像

それを聞いた途端に、全てにおいて矛盾のない、とんでもない仮説が浮かび上がってきます。

一体それが何か、冷静にお伝えしたいと思います。


結論


本件のあらゆる状況は、全てブレーキ故障を指し示しています。

にも関わらず、なぜ運転手の操作ミスが原因と言われているのでしょうか?

そして本件の最大の疑問は、1年前には使用が危険なほど不良箇所が多数見つかりながら、なぜ事故後の検証では何一つ異常が見つからなかったのでしょう?

故意か、或いは単なる見落としかはともかく、当初正常だったと判断された事故車両にある2系統のブレーキシステムに何らかの異常があった可能性がますます高くなります。

直ちに第三者による事故車両の再検証を行うべきです。

もしそれが不要だと言うのであれば、ブレーキランプが点灯していながらなぜバスは減速しなかったかという明確な説明が当局には求められます。


ブレーキ故障を疑う理由


それでは何ゆえそんなにもブレーキの故障を疑うのかを、お伝えしたいと思います。

1) 監視カメラの映像

ブレーキに異常があった思わせる最大の根拠は、事故直前に監視カメラに写っていた姿でしょう。


この映像を見れば一目瞭然ではないでしょうか。

ブレーキランプは点灯しているにも関わらず、バスは猛スピードでカーブを抜けていきます。

という事は、運転手はブレーキを踏みながら、必死にハンドルを操作していたという事は疑う余地はありません。

大型車のブレーキは、エアーブレーキと呼ばれる圧縮空気を利用した非常に強力なブレーキを搭載していますので、乗用車以上に制動力は優れています。


エアーブレーキ(解除時)


エアーブレーキ(制動時)

注:図は簡易的に表しており、実際には途中で油圧を介しています。

にも関わらずスピードが全く落ちていないという事は、ブレーキの故障以外何が考えられるのでしょう。

報道では運転手の操作ミスと平気で書いていますが、どう操作を誤ればこんな事ができるというのでしょう。

こんなときにはブレーキを踏むなと言われても踏んでしまいます。

非常時には運転手は無意識にブレーキを踏み、操縦士は無意識に機種上げをし、船長は無意識に面舵を一杯に切る。

これが人間の自然な行為なのです。


2) タイヤ痕

更に決定的なのは路面に残ったタイヤ痕です。


監視カメラのカーブを抜けた後、バスは2度のカーブに直面しています。

先ず1度目のカーブにおいては、曲がりきれずにガードレールに接触しており、路面には左側のタイヤ痕のみが残っています。

これが何を表しているかと言えば、運転手はハンドルを右に切ってガードレールを避けようとしていたという事です。

ご存知の様にクルマはカーブの外側に加重が掛かりますので、カーブでのスピードが早ければ早いほど車体は外側に大きく傾き、外側のタイヤに加重が掛かります。


カーブでは外側のタイヤ(赤丸印)に最も負荷が掛る

もしハンドルを操作して曲がろうとしない限り、この様に左側のタイヤの痕だけ残ることはありません。

そしてもう一つ重要なのは、このタイヤ痕のパタンです。


上の写真をご覧の様に、しっかりタイヤの溝が写っています。

これが何を意味するかと言えば、全くブレーキが利いていなかった事を表します。

ブレーキを掛ければ、当然タイヤは止まろうとしますので、路面と擦れ合うことになり、この様にタイヤの溝がしっかり路面に残ることはありません。

誰がどうみても、ブレーキが全く利いていなかったと思うのが自然でしょう

ところが、1/30付けの毎日新聞の記事には以下の様に書かれています。

県警軽井沢署捜査本部が「ブレーキ痕」とみていることが捜査関係者への取材で分かった。

死亡した土屋広運転手(65)が少なくとも2度フットブレーキを踏んだが十分に減速できなかったことを示している。

これがブレーキ痕でしたら、世の中の全てのタイヤ痕がブレーキ痕になります。

おまけにこれを以って、運転手の操作ミスと思わせる様な書き方をしています。

ここまでくると誤報というより、捏造報道と言った方が近いかもしれません。

更には下の様に、明らかに物理の法則を無視したCGを作成するテレビ局まで現れました。


テレビ局が作成した絶対に有り得ない再現CG

この様な映像を見せられると、ついそんな事があるかもしれないと思われた方もいるかもしれませんが、自然界の法則に則(のっと)ればこの様な事は決しておきません。

それを一つずつご説明したいと思います。

先ず一点目は、ガードレール接触時のバスの傾き方向です。

CGでは既に右に傾いていますが、ガードレールに接触したのは右カーブですので、バスはカーブの外側、すなわちガードレール側に傾いていたはずです。

既に初めの時点から、このCGは間違っているのです。

二点目は、ガードレールに接触した後の車体の傾きです。

CGではガードレールに接触した後更に右側に傾いていますが、バスの下部(重心より下)がガードレールにぶつかったら、バスはガードレール側に倒れます。

CGの様にバスがガードレールにぶつかって、その反動で反対側に倒れる事など、天地が入れ替わらない限り有り得ません。

最後は荒唐無稽の片輪走行です。

CGでは片輪走行で数十mも走らせていますが、これも飛んでもない話です。

なぜならば、片輪走行をするためには、バスの重心位置とタイヤが垂直線上に並ばなければならないからです。

もし片輪走行したのならば、バスの重心は当然中心より下にありますので、下のトラックの様にバスは45度以上傾むいた状態で走行したという事です。


片輪走行をするためには、重心位置とタイヤが垂直線上に並ばなければならない

更には、この状態でもし少しでもハンドルを切れば、バランスが崩れて片輪走行などできませんので、ハンドルは直進状態を維持しなければなりません。

一体どこの誰が、時速100km近いスピードの出ている非常事態にそんなアクロバット走行ができるのでしょうか?

この様なCGを平気で作る日本のテレビ局のレベルの低さと無能さと異常さに、ただただ呆れるばかりです。

そして続く2度目のカーブも全く同じです。


今度は右側のガードレールを避けようとして左にハンドルを切ったので、車両は大きく右に傾いて右側のタイヤに加重が掛かったのは間違いありません。

ただし興味深いのは2本あるタイヤ痕のうち、1本が黒い筋になっている事です。

これこそブレーキ痕だと誤解する向きもあるかもしれませんが、それも早計です。

恐らくこれは、前輪がついにカーブに耐え切れずに横滑りをしたために付いたのでしょう。

この推定が正しいかどうかは、右前輪タイヤに斜め横方向にささくれた異常磨耗があるかどうかで判断できます。

そしてタイヤの溝が分かるタイヤ痕が、後輪タイヤでしょう。

これほどブレーキの異常が示す証拠が多数ありながら、報道によれば、事故を起こしたバスにはブレーキの異常は認められなかったとの事です。

唖然とすると言うより、何かしらの奇妙な違和感を覚えます。

3) ニュートラルギヤ

報道によれば、事故後の検証ではバスのギヤはニュートラルになっていたとの事です。

このため、エンジンブレーキが利かなかった、排気ブレーキが利かなかったのが事故の原因と思わせるような報道を故意に行っていますが、前述の通り強力なブレーキを搭載した大型車ですので、たとえギヤがニュートラルであってもフットブレーキだけで間違いなくバスは止まります。

にも関わらずブレーキ痕が全く無いという事は、ブレーキに異常があったとしか思えません。

またギヤが事故の衝撃でニュートラルになった可能性もありますが、もし事故前からニュートラルになっていたとしたら、運転手は減速するために必死でローギヤに入れようとしていたと見るのが自然でしょう。

必死になって事故を防ごうと格闘した運転手を犯罪者の様に叩く。

福島から真っ先に逃げ出しながら、福島原発で命を賭して戦った英雄達を、作業員と呼び捨てにし続けたメディアの体質を思い出します。

4) パーキングブレーキ

多少クルマに詳しい方でしたら、もしフットブレーキが利かなかったとしたら、運転手はなぜパーキングブレーキを使わなかったのかと思われるでしょう

ネットにも同じ様な疑問が多数投げかけられていますが、これも答えは簡単です。

最近の大型バスの場合、エアーパーキングブレーキ(ホイールパーキングブレーキ)と呼ばれる中小型車とは異なるブレーキシステムが使われています。

これは下の図の様に(フットブレーキとは逆に)シリンダーのエアーを抜くと、シリンダー内のバネの力でがっちりブレーキを掛ける構造になっています。


エアーパーキングブレーキ(解除状態)


エアーパーキングブレーキ(制動状態)

注:図は簡易的に表しており、実際には途中で油圧を介しています。

このため、もし走行中にパーキングブレーキをONすると、全輪が一気にロックする恐れがあり、それもまた非常に危険な行為なのです。

確かに中小型車の様にワイヤーでドラムブレーキを作動させる方式でしたら、今回の場合非常に有効な回避策になったのですが、1996年の保安基準改正に伴い、大型車はこのタイプの様にONとOFFしか選択できないパーキングブレーキになりました。

今回の様に万一の場合には走行時にも緊急停止用として使える様に、徐々にパーキングブレーキを作動する様な機構が必要かもしれません。

ところでここまでお読み頂いた方の中に、もしかしたらこう考えられた方はいらっしゃらないでしょうか?

エアーブレーキはエアーが抜けたら作動するのであれば、もしエアーブレーキの配管が破損したら、同じ圧縮空気を使うエアーパーキングブレーキは制動方向に働くのではないか?

そう考えられた方は、非常に鋭い方です。

確かにエアーブレーキの配管が壊れたら、エアーパーキングブレーキの解除はできなくなるのですが、エアーパーキングブレーキの制動については、運転席の解除弁(パーキングブレーキ)を開かない限り(もしくはその間の配管が破損しない限り)動作しないのです。

すなわち空気圧が低下しても、パーキングブレーキは利かないのです。

5) フェード現象

これはもう説明は不要でしょう。

フェード現象とは、ブレーキを多用し過ぎてブレーキが過熱し、ブレーキの利きが悪くなる事です。

これも原因の一つとしてマスコミが連日報道していましたが、有り得ない話です。

なぜならば事故現場は山を登り終えて、下り坂の直後だからです。


事故車は写真右側から上ってきて、入山峠を越えた二つ目のコーナーで転落した

もしそれでフェード現象が発生したとしたら、上り坂でブレーキを踏み続けていた事になります。

このぐらい事故現場の地図を確認すれば直ぐに分かりそうなのですが、今のマスコミはそんな初歩的な確認すら怠って、この様に間違った記事を日々垂れ流しているのでしょうか。

ここまでくると憤りを通り越して、空しささえ覚えます。




事故車は三菱のエアロクイーン


さてここまでお読み頂くと、一体事故のあったバスはどこのバスかと思われるでしょう。

殆ど報道されていませんでしたが、このバスは三菱ふそうのエアロクイーンという大型バスです。


ネット情報なので確かではありませんが、この当該バスは運行を始めて13年経過していているとの事です。

だとすると2003年頃に生産されたバスという事になります。


2000/7: 三菱自動車のリコール隠し発覚


三菱と聞くと思い出すのは、2000年に発覚した三菱のリコール隠しです。

これは内部告白によって発覚したもので、過去20年以上に渡り自社のリコールにつながる不具合を隠蔽していたとの驚愕の内容でした。

対象台数は、乗用車で46万台、大型・中型車両で5.5万台と飛んでもない台数で、もっと驚くべき事は何と本社の品質保証部門が率先して隠蔽工作していた事でしょう。


2004/3: 三菱ふそうのリコール隠し発覚


さらに2002年に発生したトレーラのハブ破損による横浜母子3人死傷事故においては、当初三菱は責任を否定して使用者の整備不良が原因と主張していましたが、その後の調査で車両に欠陥があることが判明しようやく製造者責任を認めたという経緯があります。

また、同じく2002年に発生したトラックのシャフト破損による山口トラック運転手死亡事故においては、高速道路を走行中の冷蔵トラックのブレーキが利かなくなり、料金所を猛スピードで通過しさらに中央分離帯を乗り越え道路わきの建物にぶつかって大破したのです。


山口事故と同型の三菱ふそう THE GREAT

これを聞く限り、今回の事故を彷彿とさせます。

原因は、プロペラシャフトが破損しそれがブレーキの配管を破壊したためとの事です。

更に驚くべき事は、これらの事故に関して三菱が自社の責任を認めたのは、2年後の2004年になってからだという事です。

すなわちリコール隠しが発覚した後も、ひたすら事故の責任をユーザーに押し付けていたという訳です。

そしてもう一つ気になる事は、今回事故の起きたバスは、まさにこの時期に生産された車両だという事です。


2012/12: 三菱自動車リコール遅延


余り大きく報道されませんでしたが、それから4年後の2012年にも軽自動車のリコール対応の遅れで、国土交通省から厳重注意を受けています。

古い方でしたら、あの零戦を作った三菱がここまで落ちたかと思われるかもしれませんが、そうとも言い切れません。


コックピット背面が無防備だった零戦

これも余り知られていませんが、零戦の最大の弱点はパイロットを守る事を全くやっていなかった事です。

一方の米軍機は、操縦席の背面に分厚い装甲板を取り付けていました。

ですので、開戦後半になってそれを知った米軍機は零戦のコックピットばかりを狙って攻撃してきたのです。

そういう意味では、ユーザーを守らないという悪しき思想と慣習は、三菱自動車の品質本部内に綿々と引き継がれていたのかもしれません。


2016/4: 三菱の燃費偽装問題発覚


そしてご存知の今年(2016/4)発覚した、三菱の燃費偽装問題です。

誰しも耳を疑った事でしょう。

つい数年前にあれだけの大問題を起こしていながら、三菱は依然不正を行っていたのです。

それもまたも品質の最後の砦である品質保証部門が主導して偽装を行っていたとなると、呆れて物が言えません。

はっきり言って、三菱自動車内部にはコンプライアンスとかコーポレートガバナンスですとか、ディスクロージャーと言った今の企業に必要な企業倫理は一切存在しないと言われてもしかたがないでしょう。


2016/5: NHKの報道


そしてここへ来て、NHKによる当該バスは使用が危険なほど劣化していたとの報道です。

この情報はどこからの得たのでしょうか?

もしかしたら、また内部告発でしょうか?

それとも意図的なリークでしょうか?

それはともかく、実はこの報道を聞くまで、本記事を書く予定は全くありませんでした。

なぜならば、大型車に関わらずブレーキの配管は安全対策のため2系統になっており、2系統が同時に故障する可能性は極めて低いからです。


ブレーキの配管は安全対策のため2系統になっている

ところが、もし前述の山口トラック事故の様に駆動部品や大きな構造材が破損したら、その衝撃で2系統が同時に破損する可能性は十分に有り得ます。

またよしんば2系統のブレーキが故障していたら、事故車を見れば直ぐに不良に気が付くはずです。

ですがここにも大きな問題が潜んでいました。


バスの検証


となると、次に知りたいのは、誰が事故を起こしたバスのブレーキ系統を調査したかです。

報道によれば長野県上田市古里の製造メーカーとなっています。

調べるとなんとそこは、三菱ふそうの支店なのです。


事故車は三菱ふそうの関連会社で検証が行われた

大事故の原因を、ある意味事故の当事者とも言える三菱ふそうが調べたという訳です。

それで客観的な調査ができるのでしょうか?

またこれだけのダメージを負った車両です。

当然ながら事故の影響でブレーキ系統にもかなりの損傷があった事は、容易に想像できます。

しかしながら報道では、フットブレーキの故障が確認できなかったとあります。

これだけ車両が大破しながら、ブレーキ系統は無傷だったという事でしょうか?

それとも破損していたものの、事故で壊れたと判断したという事でしょうか?

もしそうだとしたら、それが事故によって起きたのか、或いは事故前に発生したのかどうやって判断したのでしょうか?

事故前と事故後では天と地ほどの差があります。

事故の当事者である三菱の関係者が、そこまで入念に調査したでしょうか?

またこれだけの大事故です。

恐らく、三菱ふそうや三菱自動車本社のあの品質保証部門も検証に立ち会ったのではないでしょうか。

そんな検証結果に、果たしてどれほどの信頼性があるのでしょうか?


まとめ


いかがでしょうか?

以上は全て推測でしかありません。

ですが今までの事実を丹念に精査していくと、辿り着く所は一つです。

再度事故車両を徹底的に検証し直すべきです。

よもや原因究明の前に事故車が廃棄されている事はないと思いますが、まだ当該車両が残っていることを祈るばかりです。

そしてもし本当にブレーキの故障であるならば、運転手やそのご家族の無念を、少しでも早く晴らして頂きたいものです。

またメディアにおいても、今回の報道内容について問題点を検証すべきです。

過ちがあれば正し、更に再発防止策を講じて次に繋げる。

これこそが品質保証の原点です。





スキーバス転落事故の謎




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