小学生でも分かるトルクと馬力の話
(本当に早いクルマとは?)
2010/01:発行
2016/05:追記
2016/05:追記
第3章: 馬力とは
(馬力が分かれば、スピードが分かる)
3-8. ワークとエネルギーとパワーの関係
それではここで、ここまでの整理を兼ねて、前記しましたフォース、パワー、トルク、それとワーク(仕事)について、まとめておこうと思います。
英語 | 日本語 | 意味 | 式 |
フォース | 力 | 物を押す力 | 力 |
トルク | トルク | 物を回転させる力 | 力×長さ |
ワーク | 仕事 | 仕事をした(物を動かした)能力 | 力×距離 |
エネルギー | エネルギー | 仕事をする(物を動かす)能力 | 力×距離 |
パワー | 仕事率(力) | 単位時間に仕事をする能力 | 力×距離/時間 |
上表の様に、日本語には英語に対応しない単語があるので、この辺の話を分かり難くしているのかもしれません。
なおワークとエネルギーは作業する前後の違いで、同じものだと思って構いません。
ただしパワーだけ、単位時間当たりの仕事(もしくはエネルギー)になりますが、物理ではこう決めた(定義した)というだけですので、余り悩む必要はありません。
3-9. 英語と算数の勉強
前述の表は小学生にも分かるように非常に簡単にまとめたので、日本語と英語を含めて計算式も正確にまとめておきましょう。
やや難しいのでスキップして頂いても構いませんが、これが何となく分かると物理が楽しくなり、且つクルマの特性がより正確に理解できます。
また国際単位では、力(フォース)の単位をN(ニュートン)、仕事の単位をJ(ジュール)、パワーの単位をW(ワット)で表しますが、ここでは割愛します。
英語 日本語 意味 単位 Mass 質量 引力(別の物と引き合う力)の強さを表す量(それ自体に重さはない) kg Force 力 質量(Mass)kg×重力加速度(gravitational acceleration)9.8m/s2 kgf Torque トルク 力(Force)kgf×長さ(Distance)m kgf・m Work 仕事 力(Force)kgf×距離(Distance)m kgf・m Energy エネルギー 力(Force)kgf×距離(Distance)m kgf・m Power 仕事率
(力)仕事(Work)kgf・m/時間(Time)s
トルク(Torque)kgf・m×回転数(Rotation)無し / 時間(Time)skgf・m/s Hose
Power馬力 仕事(Work)kgf・m/時間(Time)s X 0.0014
トルク(Torque)kgf・m×回転数(Rotation)無し / 時間(Time)s X 0.0014PS
上記を見て頂けます様に、元々欧米で考えられた概念ですので、日本語より、英語のまま覚えた方が分かり易いと思いますがいかがでしょうか?
なおここでは本文に合わせるため回転数をRotationと訳しましたが、欧米ではAngle(回転量)の方が一般的です。