小学生でも分かるトルクと馬力の話
(本当に早いクルマとは?)

2013/01: 初版
2020/01: 更新



第15章:タイヤの話Ⅰ
(タイヤに関する余りにも多くの誤解を一掃する)




15-7. 高級タイヤはやっぱり違う?


前段で扁平タイヤの悪口をさんざん書いてしまいましたが、駄目押しです。

タイヤも格安品と高級品が存在しますが、どの程度違うでしょうか?

       

恐らく高級品を購入された方は乗ってみれば全然違うと言われるのでしょうが、本当に違うのでしょうか?

判断は読者にお任せしますが、格安タイヤと高級タイヤ2種類のタイヤを乗り比べても、どちらか見分ける事は殆ど不可能思うのですがいかがでしょうか?

もしかしたらポテンザを履くと多少抵抗が増える感触があるかもしれませんが、余程の限界走行でもしない限り、格安タイヤでもスノータイヤでも何の不都合もありません。

更に言えば高級タイヤがどの程度優れているか、メーカは全くデータ(ブレーキ性能、粘土、温度特性、加速性能等)を公表していない事から、もしかしたら格安タイヤの方が優れている可能性すらあるのです。

何度も言いますが、サーキットと一般道はクルマもコースも全く違いますので、市販車の能力からすると、タイヤの違いはサーキットほど重要ではないというのが筆者の考えです。

ですので、(ワイン同様)盲目的に高級ブランドにこだわる事なく、格安タイヤの特性を知ってを上手に乗りこなす方が得策なのではないでしょうか?

実際格安タイヤでも、タイヤローテーションをしっかり行った方が、それを行わない高級タイヤより4輪のグリップはむしろしっかり確保されると言えるかもしれません。

なお格安タイヤの場合、突然破裂したりと事故につながるような事を心配される事がありますが、万一その様な事が海外を含めて1件でもあれば報道されています。




15-8. 轍にハンドルを取られる理由

2015/8/23追加

最近愛車のタイヤとホイールをインチアップしたら、路面のちょっとした轍にハンドルを取られる様になって、冷や汗をかきながら運転する様になった方はいらっしゃいませんか?


インチアップして乗り心地も燃費も動力性能も悪くなるのは覚悟の上でしょうが、車線変更をするために、ちょっとした轍を越え様とした途端、突然ハンドルをガツンと押し返されると本当に慌てます。

ホイールのアライメントが変わったせいではないかと、色々調整しても全く改善されません。

それもその筈、考えられる原因は二つあって、一つはホイールでもう一つはタイヤにあるからです。

もしタイヤが原因の場合、その理由は極めて簡単です。

タイヤのショルダー部分の形状が変わったためです。

インチアップ前のタイヤは、ショルダー(肩)部が丸みを帯びていたのに対して、インチアップ後の扁平タイヤのショルダー部は角ばっているからです。


この理由はもうお分かりでしょう。


上の図は多少誇張して描いていますが、ラウンドショルダーでしたら路面に並行して走る轍をハンドルを少し切ればいとも簡単に乗り越えられるのに対して、スクエアショルダーの場合ハンドルを切ってもタイヤのショルダー部が轍の壁にぶつかり、簡単には乗り越えられないのです。

例えれば、自転車に乗っていてタイヤが細い溝に落ちた様なもので、ハンドルを切ってもちょっとやそっとでは溝から抜け出せません。

轍にハンドルを取られる様になったら、タイヤを交換する以外に解決策はありません。

またもしホイールが原因の場合は、オフセットが変わってスクラブ半径が大きくなった可能性がありますので、詳細についてはこちらをご覧下さい。




15-7. 高級タイヤはやっぱり違う?/タイヤの話Ⅰ




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