ロジックで迫る雪道に強いクルマとは

Issued on Jan. 14, 2015
Reviced on Jan. 2, 2017

目次



4. 雪道走行に必要な装備


4-1. 概要

それでは少し話題を変えて、ここでは雪道走行に必要な装備についてお話ししておきます。

どれも既にご存じかもしれませんが、耳よりな話もいくつかあると思いますので、暫くお付き合い頂ければと思います。


4-2. スノータイヤ

タイヤ4本をスノータイヤ(スタッドレスタイヤ)に交換するのは、金銭的にもかなりの負担ですが、そのコストに見合うメリットは十分あります。


特に高速道路でチェーン規制があっても、4輪がスノータイヤでしたら、そのまま通行できるのは本当に助かります。


もし毎年スキーに出掛ける様でしたら、ホイール毎スノータイヤを4本準備してしまうのが理想です。

また本来暖かくなったら夏タイヤに交換すべきなのですが、そのまま1年中乗ってしまっても何も問題ありません。

スノータイヤやブレーキ性能が劣る、燃費が悪い、音がうるさい、減りが早い等、色々言われますが、これは夏場に使った事がない方の勝手な憶測です。

実は筆者も1年中乗り続けてみましたが、一般道でも高速道路でも雨でも全く問題なく、むしろ夏用タイヤより騒音が少なく乗り心地も快適でした。

実際タイヤメーカーにおいても、一般道での評価を行っており、夏場にスノータイヤの使用を禁止しているメーカーはどこもありません。

また燃費もタイヤの摩耗も全く気になりませんでした。

という訳で、毎年雪道を走る方で、タイヤの保管場所やコストを抑えたい方は、1年中スノータイヤを装着するのも十分あり得る選択肢と言えます。


4-3. チェーン

スノータイヤを履いていようがいまいが、チェーンは必ず携行しましょう。

       

装着するのが手間ですが、万一スノータイヤでスタックしても、チェーン装着で脱出できる事があります。

チェーンを今まで使った事がない方にお伝えしますと、チェーンを付けるのは駆動輪ですので、FFでしたら前輪、FRでしたら後輪に付けます。

4WDでしたら、駆動と操舵を受け持つ前輪が適切です。

また今までチェーンを付けた事がない方は、必ず雪のない所で一度取り付けの練習をしておきましょう。

さらについでに言っておきますと、チェーンを付けた後、乾いた土の上で数メートル走行しておきましょう。    

上手く付けたつもりでも、数メートルで緩んだり外れたりする事があります。

耳よりな話としては、チェーンを4輪全てに付けるのも、走破性を高めるのに効果があります。




4-4. バッテリー

次に重要なのがバッテリーです。

いざという時に、エンジンが掛らないほど悲惨な事はありません。

という訳で、ガソリンスタンドに寄ったついでに、バッテリーのチェックもしておきましょう。

       

なお最近のバッテリーは上部に充電状態を示すインディケーターが付いていますので、これで問題ないかどうか簡単に確認できます。


           GSユアサのインディケーター

なおご自分でテスターをお持ちの方のために、バッテリーの電圧と充電量の関係を以下に示します。

判定 端子電圧 充電量
OK 13.0V 100%
12.4V 60%
NG 12.1V 40%
11.8V 20%
10.5V 0%

目安としては、端子電圧が12V以下でしたら、事前に充電しておいた方が良さそうです。

         

なおご自分でバッテリーを充電する場合ですが、殆どの方がなぜか急速充電を長時間行いますが、これはとんでもない間違いです。

急速充電はあくまでも緊急時(エンジンを急いで掛けたい場合)用で、短時間(30分以内)の充電しか許されていません。

もしバッテリーを充電する場合は、一番少ない電流でのんびり行うのが、バッテリーを長持ちさせる秘訣です。

特にメンテナンスフリーの密閉型のバッテリーは、充電中に発生する水素ガスを逃がす事ができませんので、決して急速充電してはいけません。

ついでにこの話もしておきましょう。

もしバッテリーをクルマから外す場合は、最初にマイナスのケーブルから外しましょう。

これは、もしプラスのケーブルだけ先に外した状態で、うっかり車両の金属部分とバッテリーのプラスターミナルを金属の工具を介して接触すると、ショートさせてしまうからです。

マイナスの端子を先に外してしまえば、仮に車両の金属部分とバッテリーのプラスターミナルを金属の工具を介して接触させても、ショートする事はありません。


4-5. ウォッシャー液のチェック

ウォッシャー液も重要です。

特に雪が溶け始めた道路を走行中の場合、前車がまき上げた泥水がフロントガラスに付着し、ウォッシャー液の無いままワイパーを作動させると、完全に前が見えなくなります。

雪道走行の前に、濃い目のウォッシャー液をたっぷり補充しておきましょう。


4-6. その他

その他必要な物を載せておきます。

ブースターケーブル
       

今どき旅先でバッテリー上がりを起こす事も稀でしょうが、自分のためと言うより、人助けのためという感じで持っておくのも良いかもしれません。

なおネットで検索するとブースターケーブルの接続方法が、その理由も分からず数十万件もアップされていますが、賢明な貴方でしたら無視して頂いて構いません。

もし興味がありましたら、こちらをご覧下さい。


ブラシ、スクレーパー
       

雪国に行くのでしたら、ブラシ、スクレーパは必需品です。

手袋とボロ布でできそうな気がしますが、数回窓を拭っただけで手がかじかんでしまいます。

これだけは、必ず用意しておきましょう。

牽引ロープ
       
載せておいて言うのも何ですが、未開の地に行くのでなければ牽引ロープは不要です。

そもそも雪道で牽引して貰うには、重量のある牽引車が必要になり、牽引ロープを準備していない牽引車はありません。

三角表示板、非常灯
       

これらは法令によって高速道路での停止時に表示が義務付けられていますので、多少邪魔ですが準備しておきましょう。

夜中に路上でチェーンの付ける事になっても、多少安全が確保できます。


ケミカル用品
       

ケミカル用品(解氷スプレート、解氷ウォッシャー液)については、本書は自然に対する影響もありネガティブな印象なのですが、取り敢えず載せておきます。

ここには敢えて上げてはいませんが、軍手、タオル、長靴(スノーブーツ)、ビニール袋、毛布、針金、ガムテープ、懐中電灯、も必需品です。

特に雪の積もった駐車場でのチェーン付けは、間違いなく足元がビショビショになりますので、長靴も忘れない様にしたいものです。




4. 雪道走行に必要な装備/ロジックで迫る、雪道に強いクルマとは





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