ハスラーファンは決して読んではいけない
誰も書かなかったハスラーの欠点

2017/01/02 (月) : 発行
2018/11/13 (火) : 更新

目次



11位: タイヤが高い

2017/1/2 (月): 追記

当初は10位までだったのですが、追加です。

既にハスラーの乗り心地が悪い件でタイヤの話をたっぷりさせて頂きましたましたが、このタイヤの話はまだまだ終わりません。


夏タイヤが高い

このハスラーに使われた165/60R15というタイヤは、下のアマゾンの広告を見て頂きます様に、ハスラー以外にほとんど採用例が無い事から恐ろしく値段が高いのです。

     
ハスラー(165/60R15)用のタイヤ

軽自動車のタイヤが1本6,000円~12,000円とは、このデフレ真っ只中の日本において異常な値段です。

プラットフォームを流用したワゴンRのタイヤサイズである155/65R14の価格と比べて頂ければ、一目瞭然でしょう。

       
ハスラー(155/65R14)用のタイヤ

上の広告にある様に、155/65R14のタイヤでしたら、メーカーを気にしなければ、1本2~3千円で購入できるのですから。

ですので、ハスラーのタイヤは省燃費タイヤと謳いながら、一回タイヤを交換したら、節約した燃費代を全て使い切ってしまって、更に追加料金まで払う事にもなりかねません。

乗り心地の悪さをさんざん我慢させられた挙句に、さらに高いコストを維持費として支払わせる。

スズキの商品企画は一体何を考えているのでしょうか?

そしてもっと冷たい仕打ちを受けるのは、すり減った夏タイヤを交換するときだけではありません。


冬タイヤはもっと高い

雪国で夏タイヤを冬タイヤに交換しようとすると、またも驚愕の事実に直面します。


下の広告をご覧頂きます様に、165/60R15のスタッドレスタイヤは、なな何と1本1万円前後もするのです。

     
ハスラー用のスタッドレスタイヤ

ちなみにワゴンRでも使っている標準的な155/65R14のスタッドレスタイヤでしたら、5千円以下で購入できます。

      
ワゴンR用 のスタッドレスタイヤ

てっきり雪道に強いと思ってハスラーを購入した方は、この事実を知ったら震え上がって凍え死ぬかもしれません。

何しろ1本5千円の違いでも、4本だと2万円の違いになり、これがスタッドレスタイヤを買い換える度に発生するのですから。

滅多に雪の降らない地方でしたら、スタッドレスタイヤを止めてチェーンで済ます事もできるでしょうが、豪雪地帯でしたらそうもいきません。

そんな貴方に耳よりな話をお伝えしましょう。


タイヤだけ別サイズにする

そんな場合は、ハスラーのホイールをそのまま使って、タイヤを扁平率のみ異なる165/65R15にする事です。

下の表は、このタイヤとハスラーの標準タイヤとを比較したものです。

種類 タイヤサイズ 外形 対応リム幅
ハスラー標準 165/60 R15 165mm 579mm 0 4.5-6"
お勧めタイヤ1
(扁平率変更)
165/65 R15 165mm 595mm +16mm
(+3%)
4.5-6"

これをご覧頂きます様に、両タイヤの幅は同じ165mmですが、お勧めタイヤの外径(直径)が16mm大きくなります。

これは率にすると+3%ですが、保安基準における速度計の許容誤差が-23%~+6%以内(注)ですので、車検も問題ありません。

お詫びと訂正
2018/10/17 (水): 追記

今まで速度計の許容誤差を±6%以内と書いていましたが、正しくは以下の式で求めるとの事です。

10(速度計の指示値-6)/11≦実際の速度≦(100/94)x速度計の指示値

この式だけ見ても何の事だか良く分かりませんが、これを計算すると、車検時に速度計の精度を測定する時速40km表示において、実際の速度が時速31km(-23%)~43km(+6%)だと許容範囲になります。

また時速100km表示においては、実際の速度が時速85km(-15%)~106km(+6%)で許容範囲になります。

これをグラフにすると以下の様になり、紫線と青線の間が速度計の誤差の許容範囲になります。


すなわち速度計は、実際の速度よりかなり早めに表示する方に許容されている様です。

なおクルマの個体差によっては、速度計が既に+3%以上ずれている事も考えられ、その場合タイヤの外径が+3%増えると規格を超える恐れがあります。

ですが、基本的にクルマの速度計は、安全を見てマイナス気味に調整されていると思われる事から、本書では165/65 R15のタイヤはハスラーに使用可能と判断しています。

またタイヤの扁平率が上がりますので、間違いなく乗り心地が改善されますし、価格も多少安くなります。

下の広告にあります様に、中国製なら3000円台からあります。

       

またスタッドレスタイヤも7千円台です。

   

おまけに外径も大きくなりますので、最低地上高も8mm増えて、雪道の走破性も高まります。

なおこれ以外にも、155/60R15、175/60R15、145/65R15、175/65R15等も使えますが、やはり種類が少なくて高かったりしますので、ここでは割愛します。


ホイール毎ワゴンRと同じに物にする

もう一つの手は、ホイール毎ワゴンRと同じ物にする事です。

すなわち、ホイールをワゴンRと同じ14インチ(1インチダウン)にして、タイヤをワゴンRと同じ155/65R14にする事です。


種類 タイヤサイズ 外形 外形差 対応リム幅
ハスラー標準 165/60R15 579mm 0 4.5-6"
お勧めタイヤ2
(ワゴンR標準)
155/65R14 557mm -22mm
(-3%)
4.5-5.5"

ワゴンR標準の155/65R14でしたら、前述しました様にそれこそ山の様に種類がありますし、1本2~3千円で購入できます。

また4代目ワゴンRからホイールサイズはリム径以外は同じですので、安い中古ホイールはいくらでもあります。


4代目ワゴンR

念のためハスラーとワゴンRとホイールサイズをお伝えすると、以下の通りです。



車種 称呼 リム径 オフセット リム幅 PCD 穴数 ハブ径
ハスラー 15x4.5 15インチ +45mm 4.5" 100mm 4 54mm
ワゴンR 14x4.5 14インチ +45mm 4.5" 100mm 4 54mm
ハスラーとワゴンRのホイールサイズ比較(ハブ径とはホイール内側中心部の穴径を指します)

夏タイヤをホイール毎交換するのは少々敷居が高いかもしれませんが、夏冬で履き替えるスタッドレスタイヤでしたら、ホイール毎準備するので無駄は少ないと思います。


155/65R14のスタッドレスタイヤを履いたハスラー

またスタッドレスタイヤでしたら、幅の狭いタイヤ(165より155)の方が雪道でのグリップはアップします。

なお、もし乗り心地を良くしたいのでしたら、くれぐれも省燃費タイヤを選ばない事です。




ホイールを14インチに交換してタイヤを165/70R14にする

さらに言わせて頂ければ、思い切ってホイールをワゴンRの14インチに交換(1インチダウン)して、タイヤを扁平率70%の165/70R14にする手もあります。

種類 タイヤサイズ 外形 対応リム幅
ハスラー標準 165/60R15 579mm 0 4.5-6"
お勧めタイヤ3
(ホイール変更
+扁平率変更)
165/70R14 586mm +7mm
(+1%)
4-5.5"

下の広告の様に、165/70R14はワゴンR標準の155/65R14より若干値段が高くなりますが、びっくりするほど乗り心地が良くなる筈です。

       
上の左3つが165/70R14の夏タイヤ、右2つが165/70R14のスタッドレスタイヤ

ちなみに、バリバリのオフロードカーであるスズキジムニーの場合、以下の様に扁平率80%のタイヤを履いているのですから、むしろこちらの方がオフロード向きと言えます。


ジムニーのタイヤは扁平率80%

また先程お伝えした様に、ワゴンRのホイールサイズは以下の通りですので、165/70R14でも問題なく装着できます。



車種 称呼 リム径 オフセット リム幅 PCD 穴数 ハブ径
ハスラー 15x4.5J 15インチ +45mm 4.5" 100mm 4 54mm
ワゴンR 14x4.5J 14インチ +45mm 4.5" 100mm 4 54mm
ハスラーとワゴンRのホイールサイズ(ハブ径とはホイール内側中心部の穴径を指します


ホイールを16インチにする
2018/6/12 (火): 追記

全くお勧めしませんが、問い合わせがあったのでホイールを1インチアップ(16インチに)する方法もお伝えしておきます。

この場合、ホイールのリム幅をオリジナルの4.5インチより少し大きい5インチにして、ホイールサイズを16 x 5.0Jにアップします。

       

これに165/50R16の扁平タイヤを履くとすると、お値段は以下の様になります。

       

この場合、オリジナルタイヤとの外径差は-1%ですので、法規上も全く問題ありません。

種類 タイヤサイズ 外形 外形差 対応リム幅
ハスラー標準 165/60R15 579mm 0 4.5-6"
お勧めタイヤ4
(1インチダウン)
165/50R16 571mm -8mm
(-1%)
4.5-5.5"

ただし何度も言いますが、ただでさえ乗り心地の悪いハスラーに、こんな扁平タイヤを付ければ更に乗り心地が悪くなりますので、価格だけ見て止めときましょう。


まとめ

最後にまとめをして、タイヤに関するご希望毎のお勧めを表にしておきます。

希望
(タイヤ価格)
ホイール交換 お勧め
1 オリジナルのホイールのまま、タイヤを安くしたい
(1本3千円~)
不要 タイヤを165/60R15から165/65R15に変更する。
この場合最低地上高は8mm上がるが、タイヤ幅は変わらない。
2 ホイールを換えてでも、もっとタイヤを安くしたい
(1本2~3千円)
必要 ホイールをワゴンRの物(14x4.5J)に替えて、タイヤを155/65R14にする。
この場合最低地上高は11mm下がり雪道では不利だが、タイヤ幅は10mm狭まって雪道のグリップは良くなる。
3 ホイールを換えてでも、乗り心地を格段に良くしたい
(1本3千円~)
必要 ホイールをワゴンRの物(14x4.5J)に替えて、タイヤを165/70R14にする。
この場合最低地上高は4mm上がるが、タイヤ幅は変わらない。
4 余計なお金を払ってでも、乗り心地を悪くしてでも、見てくれを良くしたい
(1本6千円~)
必要 ホイールを16x5.0Jにして、タイヤを165/50R16にする。

という訳で、走行量がそれほど多くなければ案1、走行量が多くて頻繁にタイヤを交換するのであれば案2、乗り心地を格段に良くしたい(或いは悪路を走行する機会が多い)のであれば案3、お金が余って困っている方は案4といった所でしょうか?

また雪国にお住まいの方で、ホイール毎スノータイヤを用意しておきたい方は、断然案2がお勧めです。

そして次なる問題は、雨の日だけに起きる怪奇現象です。




11位:タイヤが高い




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