ハスラーファンは決して読んではいけない
誰も書かなかったハスラーの欠点

2015/12/15 (火):発行

目次



2位:横揺れが大きい


乗り心地の悪さにおける2点目の問題は、片側に段差のある道を通過する場合に発生する横揺れです。

どれくらい揺れるか、この動画の12:55 (12分55秒)近辺を見て頂ければ分かるのではないでしょうか。



横にいる良くしゃべるドライバーは置いておいて、大して起伏のある道でもないし、スピードもそれほど出していないにも関わらず、シートベルトだけのパッセンジャーが右に左に大きく揺れる姿を見て頂ければ何となく分かって頂けるのではないでしょうか。

一般道でもこれほどではないにしても、マンホールの蓋を片車輪が超えたとき、踏切を斜めに抜けるときなど、左右に大きく揺れるのです。

もし良く分からないと思われるのでしたら、駐車上に設けられているBUMP (速度を抑えるコブ)を片車輪だけ乗り越えてみて頂ければ、その横揺れの大きさに驚かれると思います。

また少しスピード出して交差点を曲がって、一気にハンドルを戻すと、これだけでもかなりの横揺れが発生します。

原因は、恐らくハスラーに新たに追加されたスタビライザーのせいでしょう。

下の写真はハスラーに取り付けられた、スタビラーザー (黒い鉄棒)とそれをサスペンションとつなぐリンク (銀色の棒)です。


ハスラーの前輪に付けられたスタビラーザーとリンク

通常でしたら、スタビライザーは直接サスペンションに結合されるのですが、ベースとなったワゴンRに後で追加したため、リンクを使わざるを得なかったのでしょう。




それではここで、 (ご存じない方のために)スタビライザーの仕組みを簡単にご説明したいと思います。

スタビライザーとは、左右のサスペンションを繋ぐ1本のバネの特性を持った金属棒の事で、これを追加すると左右のサスペンションの伸びに差が生じたら、その差を小さくしようと働きます。

   
スタビラーザーと固定軸受け        スタビライザーの機構

具体的には、片側のサスペンションが持ち上がれば、もう一方のサスペンションも持ち上げ、反対に片側が下がれば、もう一方も下げ様とします。

これによって下図の様に、旋回時に車体が傾くロールを抑える事ができます。

旋回時の車体の傾き

ハスラーのベースとなったワゴンRより車高が高くなったため、ロールを抑えるためにわざわざスタビライザーを追加したという事です。

ただしその弊害として、片側の車輪が段差に乗り上げた場合、スタビライザーが付いていると、これによって反対側のスプリングも無理やり縮められますので、スタビライザーが付いていないときよりも、車体は傾く事になるのです。

片側の車輪が段差を乗り越えた場合

すなわち、左右に揺れやすくなるのです。

特に轍 (わだち)を斜めに横切った場合の様に、左右のタイヤが交互に段差を乗り越えると、スタビライザーの戻りの反動と路面のうねりが重なって、車体が大きく左右に振られる事になります。

ハスラーの車高が高くなったと言っても、たったの30mmです。

もしワゴンRの重心位置が500mmだとしたら、率にしても6%高くなったのにすぎません。

おまけにハスラーは一応SUVという範疇のクルマですので、悪路走行も想定しているにも関わらず、本当に追加する必要があったのでしょうか。

確かに車高の高いランドクルーザーにもロールを抑えるためにスタビライザーは付いているのですが、これは舗装された路面を高速で旋回するために付いています。

ただし悪路においては、KDSS (Kinetic Dynamic Suspension System)と呼ばれる機構によって、スタビライザーの効果をなくしています。

ランドクルーザーのKDSS機構に関する説明動画

一度ハスラーからこのスタビライザーを外して、一般走行がどんなに改善するか試してみたいものです。




2位:横揺れが大きい


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