ハスラーファンは決して読んではいけない
誰も書かなかったハスラーの欠点

2015/12/15 (火):発行
2017/1/31 (火):追記

目次


  はじめに
  1位:乗り心地が最悪
  2位:横揺れが大きい
  3位:アイドリングストップ機構が最悪
  4位:信号機が見えない
  5位:斜め後方に死角あり
  6位:スイッチが見えない
  7位:温調パネルが最悪
   迷宮のボタン配置
   外気導入空気の謎
   デフロスターの怪奇
   リアデフォッガー横のアイコン
   止まらない温調ファン
   まだまだ続く風量調整ボタンの苛々
   打開策
   本書はまだまだ終わらない
  8位:マニュアルが酷 (ひど)過ぎる
  9位:燃費が悪い
  10位:むかつくマルチインフォメーションディスプレイ
  11位:タイヤが高い(2017/1/2 : 追記)
  12位: フロントウィンドウに流れ落ちる水(2017/2/2 : 追記)
  13位: ドア開閉の怪 (2017/3/28: 追記)
  14位:ACCに戻せないエンジンスイッチ (2017/5/5: 追記)
  15位:何とかならないかドア閉時の爆風 (2017/5/5: 追記)
  16位:見つからない市販リアワイパー (2017/7/16: 追記)
  17位:後席の背もたれが倒せない(2017/8/20: 追記
  18位:ほのぼのクラクション(2017/8/20: 追記)
  19位:どでかいヘッドレスト(2017/8/20: 追記)
  20位:遥かなるサンバイザーとバニティーミラー(2018/5/8: 追記)
  まとめ

7位:温調パネルが最悪


操作性の問題で、もう一つ付け加えなければいけないのが、温調パネルです。

ハスラーに限った事ではないかもしれませんし、慣れてしまった方もいっらしゃるかもしれませんが、いくつか例を挙げてみましょう。

【迷宮のボタン配置】

デザイン優先で丸いダイヤルの周囲に温調関連スイッチが付いているためか、その機能性の悪さといったらありません。


ハスラーの温調パネル

例えば上の表示状態から、ちょっと室内の温度を下げたいなと思ったら、このパネルのどこをどう操作すれば良いか、すぐに分かりますでしょうか?

それを運転中に視線を左下に落としながら考えるのは、かなりのストレスです。

ベストとは言えないでしょうが、温調スイッチが上下になっている分、以下の様な配置の方がまだマシではないでしょうか。


ホンダN-BOXの温調パネル

【外気導入空気の謎】

皆さんはレバー式(マニュアル式)の温調パネルを覚えていらっしゃるでしょうか?

一昔前の温調パネルは、温調も、内/外気切り替えも、吹き出し口の切り替えも全てレバーで操作していました。


昔懐かしいレバー式の温調パネル

この場合ファンを回さなくても、温調レバーをホット側にセットして外気導入にしておけば、室内には温かい外気が導入されて、冬場にはエアコンを動作させるより遥かに快適な環境をローコストでつくる事ができました。

ところがハスラーの場合、ファンを止めた状態だと、室内に入ってくる空気が暖められているのか、それとも外気温度のままなのか全く分からないのです。

今どきマニュアルの温調システムを懐かしがるなと言われるかもしれませんが、昔できた事が今できなくなったというのは、退化していると言わざるを得ません。

また吹き出し口の選択も、マニュアル式ですと、好きな設定に一気に移行できました。

ところがハスラーの場合、MODEボタンを1回、1回押して、どこの吹き出し位置になったか表示を確認しなければならないのです。

ですので、下手をすると、好みの吹き出し位置を選択するのに、5回もボタンを押して、5回もモニターの表示に目を落とさないといけないのです。

皆さんはこの不便を看過できますでしょうか?

ただし少しだけ朗報もありますので、本章の末尾をご期待下さい。




【デフロスターの怪奇】

ついでなので言っておきましょう。

前項でお伝えしました様に、ハスラーの場合、吹き出し口の切り替えはMODEボタンを何度か押して行います。

ところが、フロントウィンドウが曇ったのでデフロスターをONしようとMODEボタンを何度押しても、デフロスター単独のマークが出てこないのです。

しかたなくマニュアルを読むと、デフロスターを単独でONするためには、独立したボタン(下の写真のFRONTボタン)を押さなければいけないとあります。


デフロスターを単独でONするためには右上のFRONTボタンを押す

何故これだけ独立したボタンにしたのでしょう?

もしかしたらデフロスターは安全性の面で緊急度が高いからと言うのかもしれませんが、このデフロスターのボタンは運転中はシフトノブに隠れて全く見えないのです。


運転中には決して見えないデフロスターのボタン

大事な機能だがら独立のボタンに割り当てた。

でもその大事なボタンは運転中には見えない。

ただしパーキングに入れると見える。

完全に論理矛盾です。

さ、更にです。

このボタンには、何故かオレンジのLEDまで付いているのです。


フロントのデフロスターボタンにはLEDまで付いている

リアのウィンドヒータでしたら付け忘れ防止のために、LEDが付くのは分かります。

ですが、フロントのデフロスターでしたら、ファンの音で動作している事は分かりますし、リアウィンドウのヒーターの様に電気を多く消耗する訳でもないので、他の吹き出し口と区別する必要もありません。

一体何のために付いているのでしょう。

おまけに、(くどい様ですが)このLEDも運転中には決して見えないのです。

使い易い様にデフロスターのボタンを独立した単独のボタンにしました、更に動作中である事が分かる様にLEDまで付けました、でも運転中は見えない様に隠しておきました。

人間工学を完全に無視しています。


【リアデフォッガー横のアイコン】

さて、皆さんはこのアイコンの意味は分かりますでしょうか?


リアデフォッガーの横にある吹き出しアイコンは何?

リアデフォッガーのマークは分かるとして、その隣の吹き出しの温泉マークの様に見えるアイコンです。

勘の良い方でしたら直ぐに気が付かれるかもしれませんが、ドアミラーヒーターを表しています

前記しました様に、このボタン(アイコン)は運転席から見えない事もあって、自分のクルマにドアミラーヒーターが付いている事も知らない人も多い事でしょう。

ハスラーのオーナーの方で、本書を読んで良かった事は、このボタンの存在に気が付いた事ぐらいではないでしょうか。

ただしリアデフォッガーとドアミラーを常に同時にONするとは限らないので、本来ならばドアミラーヒーターは別のボタンにするべきですし、ドアミラーのアイコンの下には、MIRRORの文字くらい入れるべきです。

更に気になるのは、何故助手席側のドアミラーをアイコンにしているのでしょうか?

常識的には運転席側のドアミラーを表示すべきでしょう。

日本だけで流通している軽自動車なので、海外に輸出する訳でもないのですから。

と書いて、ふと思い付きました。

もしかしたらこの温調パネルは、軽自動車以外のスズキの海外モデルにも使われているのではないでしょうか?

そうなると、運転席が逆になりますので、ボタンの配置等の矛盾が多少解決します。

海外向けのスズキ車のダッシュボードを調査する必要がありますが、どうもこの推測は当たっている様な気がします。

仮にもしそうだとしたら、日本のユーザーもなめられたものです。


【止まらない温調ファン】

言い出したら、止まらくなります。

更に言わせて頂くと、ファンの風量調整ボタンも矛盾しています。

通常風量ボタンのダウンをどんどん押していけば、ファンはOFFになると誰でも思うでしょう。


Vボタンをいくら押してもOFFできない温調ファン

ところがこのボタンをいくら押しても、ファンは最少風量になっても、決してOFFにはならないのです。

ファンを完全に止めるには、パネル中央のOFFボタンを押さなければいけないのです。

にも関わらず、ファンが完全に止まっているときに風量ボタンのアップを押せば、ファンは回り出すのです。

すなわち、ONはできるがOFFにできない仕様なのです。

誰がどう考えても変でしょう。


【まだまだ続く風量調整ボタンの苛々】

おまけにファンのマーク(四葉マーク)が付いているのは、風量を下げるV(ダウン)ボタン側にしか付いていないのです。


Vボタンをいくら押してもOFFできない温調ファン

本来ファンのマークは、ONできる∧(アップ)ボタン、もしくは両方に付けるべきでしょう。

ここまでくると、論理矛盾と言うより、支離滅裂と言った方が良いかもしれません。

そしてこの風量調整ボタンについては、更に苛々させられる事があるのです。

それは何と、ファンOFF時に風量調整ボタンを押すと、ファンと共にエアコンまで一緒にONするのです。

ですので、ファンだけ回すためには、次にA/Cのボタンを押してエアコンをOFFしなければいけないのです。

ハスラーの温調パネルを操作していると、論理的な思考回路は木端微塵に破壊されてしまいます。

この温調パネルは歴史博物館に飾る(葬り去る)べきです。


【打開策】

もしこれを読まれて、確かにハスラーの温調パネルは使い辛いと思われた方には、朗報があります。

実はハスラーにも、アナログ式(レバー式)温調パネルを搭載したモデルがあるのです。


ハスラーのマニュアルエアコン搭載モデルの温調パネル

上の写真を見ると、従来の温調パネルの機能性の高さに、美しささえを感じます。


ハスラーのオートエアコン搭載モデルの温調パネル

それと比べると、なんと醜いデジタル式温調パネルなのでしょう。

生憎このアナログ式温調パネルは、マニュアルエアコン搭載の最廉価版のモデルにしか使われていないのですが、このモデルであればここに書いた問題点は一気に解消できます。

例え高くなっても良いから、オプションでマニュアルエアコンを選択できる様にならないでしょうか。


【本書はまだまだ終わらない】

ハスラーの悪口をここまで読めば、もうお腹一杯だと思われる方がおそらく大半でしょう。

ですが、毒を食らわば皿まで 。

折角ですので、最後までお付き合い頂けます様お願い致します。

そうすれば例え大企業であっても、必ず改善してくれる筈です。

どんなに保守的な会社であっても、気骨のある社員は必ずいるはずです。

例え耳に痛い情報でも、事実を伝えれば、世界は少しずつですが良い方向に変わっていきます。

それを願って、次はマニュアル(操作説明書)の話です。



7位:温調パネルが最悪




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