横並びで比較する
雪道に強い4WDシステムとは
Issued on Jan. 22, 2017
Added on Dec. 3, 2017
Added on Dec. 3, 2017
目次
8. メカ式フルタイム4WD
お待たせしました。
次はいよいよフルタイム4WDです。
フルタイム4WDとは、前後輪の間にセンターデフを備えて、常時4輪に駆動を伝えて走る駆動システムを指します。
ですので普段の乾いた舗装路でも4輪で走る事になります。
これも星の数ほどとは言いませんが、かなりの種類のシステムが存在します。
という訳で、前輪と後輪への駆動配分を、メカ的に行うものと電子的に行うものに分けてご紹介したいと思います。
先ずはメカ式フルタイム4WDからです。
8-1) オープンセンターデフ式フルタイム4WD
一番シンプルなフルタイム4WDはオープンセンターデフ式4WDです。
オープンセンターデフ式フルタイム4WD
これは前述の電子制御カップリングの代わりにディファレンシャル(センターデフ)を搭載しています。
これによって舗装された道路を4輪駆動で旋回しても、前後輪のタイヤの回転速度の違いを吸収してくれますので、タイトコーナーブレーキング現象が発生なく曲がれる様になります。
このため常時4輪駆動での走行、すなわちフルタイム4WDが可能となります。
ただし雪道においては、ディファレンシャルが3個もあるので、万一1輪でも空転すると残りの3輪は全て止まってしまいます。
ですので雪道での走破性能からすると、4WDでありながら、いざとなると2輪駆動車と同じ様に簡単にスタックしてしまう恐れがあります。
このため、このタイプの4WDシステムを採用しているクルマは現実的には存在しません。
また雪道の走破性についても、最下位のレベル1にしておきたいと思います。
なお先ほどこのタイプの4WDは存在しないとお伝えしましたが、手動の切り替えでこのモードで走行できるクルマがありますので、次の頁でご紹介します。
8. メカ式フルタイム4WD