横並びで比較する
雪道に強い4WDシステムとは

目次

9. 電子制御フルタイム4WD

9-3) スバルのDCCD-AWD（ドライバーズコントロールセンターデフ）

さてスバルのしんがりは、下のチャートにあります様に、DCCD（ドライバーズコントロールセンターデフ）と呼ばれるスバルの高出力MT車に搭載している一番強力な4輪駆動機構です。


これは、三菱のランサーエボルーションと共にラリー界でその名を馳すインプレッサWRX STIのMT車にしか搭載されていません。


この機構の概略は、（イラストを流用した様に）前述のVTD-AWDと非常に良く似ています。


ただし大きな違いは、VTD－AWDが前後重量配分の45:55だったのに対してDCCD-AWDは41：59と更に後輪に駆動を掛けてFRに近い旋回性能にしている事と、ドライバーの好みに合わせてセンターLSDの効きを手動で6段階に調整可能にしている（オートも可能）という事です。


ですので、舗装路ならばLSDをOFF（オープンデフ）にして、悪路でタイヤが滑り易くなればなるほどLSDの効きを自分で強める事ができます。

またオートも3段階の設定が可能で、スロットル開度と横方向の加速度に対して強中弱でLSDを調整してくれる様です。


また横滑り防止装置（VDC）については、以下の3モードを選択できる様です。


殆ど競技用のマシンと言った感じですが、雪道の走破性については、前輪にヘリカル式LSD、後輪にトルセン式LSDまで備えていますので、電子制御フルタイム4WDとしては最高のレベル16にしたいと思います。